保守っていくらで何をする?フリーランスWebエンジニア対象!保守業務について解説します
2020年6月17日 (最終更新日:2020/7/4 18:51)

保守っていくらで何をする?フリーランスWebエンジニア対象!保守業務について解説します

 

サイトの保守を頼まれたけど、具体的に何をやればいいの?

 

フリーランスの、特に独学やスクール上がりでなった人にとっては保守は何をすれば良いかわからないという悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

システム開発会社や制作会社にいた人でも、どのぐらいの金額で請け負うのが良いか検討つかないといったことも良く耳にします。

 

今回は、そういった悩みを抱えた人や企業に向けて保守業務の範囲やその金額、保守をする上でのメリットについてを詳しく解説します。

 

 

保守ってどんなことをするの?

 

システム開発会社や制作会社から独立した人であれば、そこでの経験でどういったことをすれば良いか解っている場合もあります。

ですが、最初にも取り上げたようにスクールや独学でいきなりフリーランスになった人や、副業でサイト制作などをしている人にとって、保守の中にはどういった業務が含まれているのかわからず困惑してしまうことは多いです。安易に引き受けてしまった結果、やらなくても良いようなことまで保守範囲内でやってしまったり、別途費用がかかるようなことまで対応してしまい、費用と労力が見合わない、なんてこともあります。

そうならないためにも、どこまでが保守業務で、どこからが別途対応になるかは自分もクライアントも把握しているようにしなければなりません

 

では、どういった業務があるのか1つずつみてみましょう。

 

 

サーバーの管理

 

まず、サイトを設置しているサーバーや使用しているドメインの管理をするという業務があります。

中にはクライアントが契約したサーバーを使っていたりすることもありますが、ほとんどの場合で準備することになるでしょう。

もし契約がクライアント側だったとしても、保守しているサイトのみしかなければ、そのままサーバーの管理を任されることがほとんどです。

 

システム要素が強く負荷の大きい処理が含まれているようなWebアプリケーションの場合であれば、サーバーの管理だけでもそこそこの労力になりますが、会社のHPやブログなどを運営する程度であれば、Xserverなどのレンタルサーバーを利用している人が多いので、そこまで大きな負担はありません。

私も現在数十サイトの保守をしていますが、サーバー管理での業務負担はほとんどなく、たまに管理画面を眺めてみたり、決済が問題なく行われているかをチェックする程度です。

 

もし保守側でサーバーやドメインを契約している場合、その費用を忘れず保守費用内に含めるようにしておきましょう。ドメインについてはほとんどが年単位で更新になるため、月々に変換するとどれぐらいの金額になるかなども事前に把握しておかなければなりません。

AWSなど、従量課金制のサーバーを使用している場合は、毎月請求する費用が異なることも伝えておきましょう。

 

 

メールアドレスの作成

 

中にはメールがセットで付いてくるようなレンタルサーバーもあります。その場合、サイトで使っているドメインのアドレスを使いたいという要望があれば対応しなければなりません。

年度替わりで新入社員が多い時期に大量にメールアドレスを発行する必要があったり、定期的に要望がでるようなクライアントであれば、1アドレスで価格を設定するのも良いでしょう。

ですが、年に1回あるかないかという程度であれば、保守範囲内で対応するほうが請求書を作ったりする手間も省けるので良いでしょう。

 

 

アップデート

 

サイトで使っているライブラリやツールなどをアップデートする必要がでれば、その都度対応しなければなりません。このほとんどが保守範囲内でまかないます。

例えば、PHPのバージョンアップもありますし、WordPressを導入しているサイトであればWordPressやプラグインの更新もしなければなりません。

 

但し、メジャーアップデートや影響範囲が大きい更新の場合は異なります。一部作り変える必要があったり、労力も時間もそれ相応にかかります。

そういった時は別途費用を請求したり、それを機にリニューアルをすすめるなどして業務に見合った報酬を得るようにしておきましょう。

また、安易にアップデートしてしまえば、思っていた以上にエラーが発生したり、一部機能が使えなくなるようなこともあるので、アップデートには慎重になりすぎるぐらいが丁度良いです。

 

 

定期的な打ち合わせ

 

コーポレートサイトなどであれば数ヶ月に1回程度の打ち合わせ、ショップやブログなど更新頻度が高く運用に力を入れている場合は月に1回程度は打ち合わせをして、不具合が出ていないか使いやすさの確認デザインやコンテンツで修正したい箇所はないかなどを共有しておきましょう。

訪問して対面の打ち合わせでもZoomSkype、電話などを使ってオンラインでの打ち合わせでも構いません。

中には放置してしまっても問題ないといったサイトもあるでしょう。ですが、定期的な打ち合わせを心がけておいた方が、保守を継続するための信頼関係構築にも繋がりますし、現在保守しているサイトとは別の案件を持ちかけられたりすることもあるので、少しぐらい手間だと感じてもやっておくほうが良いです。

また、長引きすぎるのも良くないので、事前に「1回最大1時間の打ち合わせ」など、保守契約の際に時間や回数を決めておいた方が良いでしょう。

 

クライアントの要望で打ち合わせに来て欲しいという要望が入ることもあります。

そのため、〇〇回以上は15000円、など追加で費用がかかるということも事前に決めておいた方が、後々負担が増えることもなくなるので良いでしょう。

 

 

サイトの更新

 

最も細分化しておかなければならないのが、サイトそのものの更新についてです。お知らせなど、クライアントが自由に更新できるようにCMS化しているような部分は必要ありませんが、HTMLやCSS、PHPファイルを修正しなければならないような作業であれば、作業労力はピンキリです。

 

 

文字の変更

 

サイト内の文章を変更するぐらいであれば、ほとんど手間もかからないので保守範囲内で対応してあげても良いでしょう。ですが、文字数が多くなれば単純作業でもその労力は計り知れません

もしそういったことが想定される場合は、最大〇〇文字以内と線引きをしたり、多すぎる際は事前に相談が必要と念押ししておきましょう。

また、見出しの追加などであれば、単純な文字追加だけでなくコーディング作業が必要になることが多いでしょう。もしそれが手間だと思う方は別途費用請求の対象として細かく明記しておくほうが良いでしょう。

 

 

デザインの変更

 

こちらもピンキリ案件です。文字色を変更する程度であれば保守範囲内で対応してあげても良いですが、全体的なレイアウト変更や装飾の変更となれば、エスカレートしてしまわないためにも必ず別途請求をするようにしましょう。

もし文字を追加することでデザインの変更が必要になったり、今まで画像があってのデザインだった箇所に、画像を削除して文字追加といった要望が出れば、作業負担も大きく変わります。

サイト作りに精通していないクライアントであれば、こういった作業負担を伝えるのは難しいですが、できる限り負担が大きいことは保守範囲で対応せずに別途請求するようにしておきましょう。

 

 

画像の変更

 

ただ画像を差し替えるだけでは大した手間ではありませんが、デザインの一部として使っているものや、比率の違っているもの編集が必要な画像等作業負担が増えるので別途費用請求するようにしておきましょう。

画像上に文字を重ねている場合、人やモノの位置によっては配置やデザインを変える必要があります。もし保守範囲内で対応できず、費用を捻出も難しい場合は、事前にどういった画像・写真を準備してほしいか伝えておくようにしましょう。

 

 

コンテンツの追加

 

見出し、画像、文字というコンテンツをもう1つ追加して欲しいというような要望もあります。サイトの構築にもよりますが、コピペして中身を入れ替えるだけであれば保守範囲内で引き受けてしまっても良いでしょう。

ですが、上記の3点セット(見出し・文字・画像)という制限を設けておいたり、文字数や画像の比率を事前に決めておくなどして、余計な作業が増えないように対策をしておくようにしましょう。

また、総入れ替えをしたり増える量が多くてデザインそのものを見直した方が良いという場合は、その都度相談をしながら別途請求できるようにして置くほうがいいでしょう。

 

 

ページの追加

 

もし他のページと同じデザインで追加して欲しいという要望であったとしても、ページの追加は保守対象外としておいた方が良いです。

もちろんページのボリュームによっても異なりますが、そこで作業負担を区切るのは完全にケースバイケースになります。その都度検討する手間を省くためにも、ページを追加する場合はどうあれ、見積もりをとって別途費用を請求するようにしておきましょう。

 

 

SEO対策

 

内部施策であれば、一度作り込んでしまえばほとんどの場合対応が不要です。ただ、Googleの規約変更で追加しなければいけないマークアップができたり、定期的に見直しをしてページの最適化をするということも踏まえれば、継続的に対応することになります。

こちらは目に見えづらい部分になるため、その都度請求するのは難しいと言えます。なので、もし対策が必要だという場合は、事前に保守金額の中に「SEO対策費用」といった項目つけて、その分の金額を上乗せしておきましょう。

駆け出しの人や保守に慣れていない人は、実際に効果が出るかわからずに申し出しにくい場合もあるでしょう。ですが、そうであったとしても実働が発生するのであれば、それに見合った金額を受け取るのがマナーです。

 

 

広告運用

 

もしそのサイトでリスティング広告などの運用を検討している場合、それを任されることがあります。

ですが、安易に引き受けて広告費用のみを請求するようなことになれば、掲載するという業務はタダ働きになってしまいます

なので、広告で使用する金額から◯%や、SEO対策のように月で別途費用を貰うようにしておきましょう。

広告文を作るのも大変な作業です。なので、もしそれも請け負う場合はそれも想定した金額にしておくか、原稿をクライアントから受け取るようにするなど、業務負担が偏らないようにしておきましょう。

 

 

アクセス解析

 

保守とセットでしてくれる制作会社は多く、その場合はSEO対策もセットでしてくれていることがほとんどです。なので、業務量に余裕があればこの2つはできるだけセットで提供してあげましょう。

打ち合わせの際にグラフを見ながら話す程度にしておくか、資料を準備して傾向と対策を練るのでは業務負担は大きく異なってきます

もし資料としてまとめておくのであれば、アナリティクスのレポート機能を使うか、有料であってもレポート生成のサービスに登録するようにしておきましょう。

こちらも保守範囲内ではなく、SEO対策費用として上乗せするか、別途項目を追加してどれぐらいの費用がかかっているかを明確にした上で、月額または年額に含めておきましょう。

 

 

金額はどれぐらい

 

それでは、保守金額はどれぐらい請求するのが良いのでしょうか。実はこれに決まりはなく、言い値が全てとなります。

システム開発会社や制作会社によって金額はことなりますし、保守業務の範囲によっても大きく差があります

 

なので今回は、保守金額の算出方法を3つご紹介します。

 

 

制作費から算出する

 

保守費用を月額5%で設定している場合、500万円でシステム制作すれば毎月の金額は25万円です。

これは、システム規模によってそれだけ保守のリスクも伴うという考え方です。

開発規模が大きければ大きいほど、月々のランニングコストは高くなります。サイトに関しても、ページ数が多ければ制作費はかかります。その分修正の頻度も高くなることが想定されるので、この基準で設定しておけば作業負担が金額に見合わないということを可能な限り低くできます。

何%が良いかは、やはり業務量や個人・会社によってことなるので、最初は自分が納得のいく金額より少し高めを設定するのが良いでしょう。

 

業務内容の紹介で取り上げたように、SEO対策費やアクセス解析のレポート作成費、月1回の打ち合わせ費用などを設定する場合は、固定額で上乗せをするか比率そのものを上げるようにしておきましょう。

 

 

利益を上乗せする

 

ネットショップなど、そのサイトそのものに売上がある場合は、成果報酬としてその一部を受け取るという方法もあります。

但し気をつけておかなければいけないのは、保守費の全てを利益でカバーするといった方法です。

もし全く売上があがらなければサーバー代やドメイン費用などのランニングコストでマイナスとなることも考えられます。

また、作業負担だけが増え続け、結局成果がでなければ完全なタダ働きになってしまいます。

 

利益そのものを保守費用と考えるのではなく、あくまで成果報酬として受け取るようにして、最低ラインだったとしても保守費用は請求するようにしておきましょう。

 

 

完全固定費制

 

コーポレートサイトやLP、ブログなどであれば完全固定で請求しておくのが最も楽な方法です。

私の例となりますが、小規模のサイトであれば税別で月30,000円程度(レポート作成とSEO対策は別)を請求しています。

ただし、CMSの導入や別にシステム要素が含まれている関係で、月々のメンテナンスに負担がある場合はそれに応じて上乗せをします。

 

サイトの制作依頼があれば、まずクライアントは月々のランニングコストを気にします。なので、サイトの規模に合わせて「最低◯万円」と決めておくのも良いでしょう。

  

保守をすることで月々売上が発生するので、中には不労所得と考える人もいますが、実はそうではありません

あくまで労働が伴っていることを理解していなければ、シーズンによっては作業に追われてしまい、新しい案件を受けられなかったり、自己研鑽の時間を奪われてしまうこともあります。

もちろん実働が無いような月はお得な気分にはなるかもしれませんが、その分リスクも存在するということは忘れてはいけません。なので、金額設定は甘くなりすぎず業務範囲もしっかり決めておくことが重要なのです。

 

  

新規案件の受注に繋げる

 

最後に、保守をする上でのメリットをご紹介します。

 

業務内容の説明でも少し取り上げましたが、継続的にやり取りをすることで新しい案件に発展することがあります。

ECサイトの場合、SEO対策で結果が出せればそれが評価になり、新しい仕事を頼みたいと思ってくれます。システム提供をした場合、それが便利であれば他の業務もシステム化したいと頼まれることもあります。

中には、知り合いの企業を紹介してくれ、それが新しい案件につながることもあります。

 

保守をしていれば、リニューアルや更新作業で追加注文として売上を上げることもできますが、最大のメリットは仕事の幅を増やせるということです。

分子を大きくすることも確かに売上につながりますが、分母を増やすということもビジネスを拡大していくという点においては重要なポイントです。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。

今回は「フリーランスのWebエンジニアを対象に保守業務とその金額、保守を引き受ける上でのメリット」についてを解説しました。

独学でフリーランスになって、保守業務のことがよく解っていない人どれぐらいの金額設定をすればいいか悩んでいる人、または制作会社の人でも保守範囲が曖昧で体制もできていないような状態であれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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