YQUALがお送りする、ド素人のためのネットワーク講座。
栄えある第2回は「LANとWANについて」です。
フロントエンジニアや現在プログラミングを学習中の方を中心に、ネットワークについての基礎的理解を深めていくための内容になっています。
ざっくりとした説明で物足りない、または細かく見ていった場合は適切でない表現もあるかも知れませんが、ご了承ください。
インターネットという世界
前回は「ネットワーク」について基礎の基礎を読み解いていきました。今回は「インターネット」という部分に焦点を当てていきます。
インターネットという言葉はほとんどの人が聞いたことがあり、また日常的に使っているのではないでしょうか。
しかし、その仕組みであったりどういった部分を指しているのかが分かっていない人は多いです。
それでは、インターネットを知るためには欠かせない「LAN」と「WAN」についてを見ていきましょう。
LAN(Local Area Network)
無線LANやLANケーブルなど、この言葉には聴き馴染みが深いのではないでしょうか。
LANとはLocal Area Networkの頭文字を取った省略名称です。
Local Area Networkと聞くと、少しイメージがつきやすくなります。
その英語の通り「ローカルの範囲内で張り巡らされているネットワーク」なので、個人宅や会社内で構成されているネットワーク環境のことを指します。
それでは、図をみてみましょう。
会社の中にルーターがあります。よく無線LANなどと呼ばれていますね。
これがあることにより、社内のネットワークが構成することができます。
パソコンやプリンターをそれぞれルーターに接続することによって、そのLAN内でそれぞれがアクセスし合えるということです。
他人のパソコンへアクセスしたことは少ないかも知れませんが、プリンターや他の機器へアクセスしたことはあるでしょう。
これは、同じローカル環境内にアクセスしているから接続できるのです。
もしルーターが2台あった場合、プリンターをAのLAN、パソコンをBのLANに接続してみるとパソコンからプリンターへデータを飛ばせなくなります。
これは、同じLAN内にパソコンとプリンターが存在していないからです。
みなさんも無線ルーターへパソコンやスマートフォンを接続したことがあるはずです。
それは、そのデバイス自体が大きなネットワークへ飛び込んでいるのではなく、実はLANという小さな小さなローカルネットワークに入っているだけなのです。
WAN(Wide Area Network)
では、なぜ無線ルーターに接続したパソコンやスマートフォンは、全世界の情報を得られるインターネットというものに接続ができるのでしょうか。
それは、LANがWANというネットワークに接続してくれているおかげです。
WANはWide Area Networkの頭文字をとった略称です。最初のWがWorldではないのが重要なポイントです。
WANとはその名の通り「広いエリアのネットワーク」です。
ざっくり説明していくと、インターネット業者や市町村などといった地域や国規模で保有しているようなネットワークのことを指します。
LANとLAN、WANとLAN、またはWANとWANなどをつないで作られるのがWANです。それぞれ離れたもの同士をつないでいくことで、より範囲を広げていくことができます。
では実際に自宅からインターネットへの接続図をみてみましょう。
自宅でインターネットを使うために、無線ルーター等を準備します。しかしそれだけでは小さなLANしかできないので、NTTなどの通信事業者と契約をします。
そうすることで、構築した自宅のLANとNTTのWANを接続することができます。これで、あなたの作ったLANがWANの一部となれるのです。
※無線ルーターなどを準備せず、通信事業者が設置したLANケーブルを直接パソコンに差すことで、自宅内に自らLANを構築しなくても、直接接続することもできます
接続先のWANは、更に先のWANやLANなどに繋がっています。それがどんどんクモの巣状に広がっていき、やがて膨大なネットワークができあがります。その集まりを私たちは「インターネット」と呼んでいるのです。
単純にこれだけをみていると、同じ通信業者を使っている人が自分のパソコンやスマートフォンにアクセスしてきてしまわないかと不安になりますね。
自由に行き来ができるのであれば、たしかにそういった危険がありますが、実際にはセキュリティが幾重にも欠けられていたり、アクセス制限などがかかっていたりするため、接続するだけで危険に晒されるようなことは基本的にはありません。
しかし、悪意を持って設置されているフリーWi-Fiなどに接続してしまうと、そこから逆アクセスをされて情報を抜き出されてしまうこともあります。
なので、公衆のフリーWi-Fiなどを使用する際は、実際にどの業者や店舗が設置しているものかを十分に理解した上で利用するようにしておきましょう。
まとめ
ざっくりとした説明になりましたが、実際に私たちがどうやって全世界と繋がっているのか、そして普段何気なく使っているWi-FiやLANといったものが分かったのではないでしょうか。
もし自宅や会社にルーターがあれば、ケーブルの差込口を見てみてください。
一つだけWANと書かれた色の違う差込口があるはずです。
WANに接続することによって、その一部となっている、LANがWANと繋がっているということがより分かりやすくなるでしょう。
もし今回の内容に「なるほど」と思えた人は、自宅のネット環境を構築する際には業者に頼んでしまわず、自分で無線ルーターを接続して、LANの構築をしてみると実感できるはずです。
※契約時に回線を引っ張ってもらうのは業者にお願いしましょう
プログラミングをする人は、いずれどこかでネットワークの知識を求められることになります。それは、システム要素が含まれるものはインターネットに繋がっているということが当たり前になってきているからです。まさに流行りのIoTですね。
しっかりと基礎から固めていき、わからないことは一歩ずつ解消していきましょう。そうすれば難しいとされているネットワークの知識も身についていくでしょう。
次回は「ネットワークモデルについて」です。ぜひ参考にしてください。