「どのタイミングで起業すべき?」
「会社を作るためにはどういったことをすればいいの?」
あなたはこんな悩みを抱えていませんか?
今回は、これから独立・起業をしようと考えている方や、そういった野望をいだいている人に向けて、自らの経験を元に具体的なアドバイスを3つピックアップしてご紹介します。
最後まで読めば、きっと起業のためのきっかけや挑戦する際に役立つヒントになるはずです。
起業(独立)する理由にこだわらない
「思いはあるけどきっかけがない」
「どのタイミングで起業するのが良いかわからない」
こういった悩みを抱えている人は非常に多く、実際に数年前まで自分はそうでした。ですが、きっかけやタイミングといったものは実はそこまで重要ではありません。
個人事業主から法人にする場合、2年間消費税免除が過ぎてからやるとお得だったり、年間売上が1000万円を超えるようであれば法人の方が良いなど、色んな意見があります。
※アバウトな数字なのであくまで参考程度にしてください
ですが、正直そこに固執する意味はほとんど有りません。むしろそういった理由で起業まで踏み出せず終わってしまうぐらいなら、自分の感覚で踏み出してみて、「〇〇のタイミングの方がお得だったな」と後悔して次回からの参考にしたり、それを情報として発信する方が価値があるのです。
「社長になりたい」は正解
また、独立や起業することに壮大な理由や目的がなければならないと考える人もいますが、これも間違いです。正直理由は何でも良いのです。
もちろん、壮大な目的があれば、それが原動力となってくれるときもありますが、もしそれが無理やり作られたものだった場合は足枷となってしまいます。であれば「社長になりたいなー」ぐらいの軽い気持ちであったとしても、十分理由としては成立しているのです。
実際に「社長になりたい」という漠然とした理由で真面目に考えてみましょう。これを実現するためには大きく2つの方法があります。
それは、
- 起業する
- 就職して上り詰める
この2つです。
早い結果を求めるのであれば、起業するのが時間も含めてコストが掛かりませんし、実現性も高いと言えます。就職して上り詰めるという方法は、定年まで勤めても実現しないかも知れませんし、途中で挫折してしまったり、倒産してしまうようなリスクもあります。
もし「社長になりたい」に対して「大企業の」など条件がつくのであれば、就職して上り詰める方が実現性は高いかも知れません。条件1つで方法は大きく左右されるため、本当に自分が抱いている目的や理由は明確にしなければなりません。
周りから見れば、全く壮大ではない行きあたりばったりのような理由だと言われるかも知れませんが、自分がそれを真剣に抱いている以上は胸を張るべきです。周りからの評価は理由には関係がないのです。
プレステを買う感覚
個人事業主として独立するには、基本的に費用が発生しません。ですが、法人登記をすると数万円と費用が発生します。1ヶ月コンビニでみっちりアルバイトすればお釣りが出るぐらいの金額なので、法人登記はプレイステーションを買う感覚で考えておくぐらいが丁度良いでしょう。
小中高生なら別ですが、大学生から社会人にもなるとゲームを買うのにわざわざ親や知り合いに相談する人は少ないです。もし相談するとしてもオススメを聞くぐらいでしょう。法人に関しても、自分が作りたいと思ったのであれば、それにかかるお金を準備して実行に移せば良いのです。
もちろん会社を作れば、年間で最低6〜7万円という法人税がかかりますが、昨今のゲームであれば月額費用がかかるので同じことです。もちろんプレイステーションと比較すると少し値は張りますが、よりワンランク上の自由度の高いゲームだと考えれば、払うだけの価値は十分にあります。
知らないから作る
「会社を作る方法がわからない」
「作ったらどんな事務処理が必要になるの?」
個人事業主の場合、申請自体は法人と比べて手間はありませんが、その後の事務処理などについては多くの人が悩むポイントです。しかし、これをすべて理解してからスタートを切るというのはほぼ不可能です。
調べれば多くの情報が出回っていますが、いざ自分がその立場にならなければ、何が必要でどうすべきかというのは中々実感できないものです。
なので、こういった経験は「勉強のため」にやってみるというのも1つオススメします。
1度やれば理解できる
登記申請や確定申告、年末調整や健康保険など、会社員を経験した人は少しぐらいは理解しているものもあるはずです。ですが、実際にその処理がどのように行われていて、どのタイミングで何をしなければいけないのかまで細かく把握している人は少ないでしょう。
ネットで調べればいくらでも情報は出てきますが、読んでもいまいち理解ができなかったり、旧年度では違っていたりすることも多々あり、混乱させる要因にもなります。
こういった処理は、当たり前ですが「意味のあること」です。なので、1度やればその業務の存在理由や関連性が明確になります。むしろ技術職のようなことと比べればやることが決まっているために、覚えようとせずとも理解ができるのです。
中には1年に1度だけの処理もあり、毎年思い出しながらやらなければいけないような業務もあります。裏返せば、わざわざ覚えて置かなくてもそのタイミングで調べれば問題がないような業務だということです。
いらなくなったら潰す
どうしても事務や財務の処理が手間だと感じ、会社を作ったはいいものの、存続させる必要性を感じなかったり、維持するのが難しいとなれば、あっさり潰してしまえば良いです。そのぐらいの気持ちで挑むことが大事なのです。
もちろん従業員を雇用していたり、お客さんを抱えるようになっていれば、そう簡単なことではないかも知れません。規模もそこそこ大きいとなれば自分一人の判断では決められないことも多く、実際は思うように行かないケースもあります。ですが、それには「残す理由」が存在しているからであって、起業する時点で考えて置く必要はありません。
潰すということは、貴重な経験になります。作る以上に手間が多く、大変だといわれることですが、一度経験できれば再挑戦のハードルはグッと低くなるからです。最初から潰すことを目的に会社を作る必要はありませんが、「上手くいかなかったら潰そう」というぐらいの気持ち的余裕は確保しておくことは、モチベーションやメンタルを維持する上でも大事なことなのです。
わからないことは頼まない
会社を作れば、会計や税務処理が数多く降り掛かってきます。設立したては色んな税理士事務所から勧誘のはがきやチラシも届きます。これを大変なこと、わからないことだと最初から決めつけてしまい、月2〜3万円なら安いと思って安易に頼んでしまう人が多いのが現状です。
ですが、「わからないのであれば頼まない」という選択肢は持って置かなければなりません。
レバレッジを上げるためには、頼めるところは人に頼み、自分でやらなければいけないことは少なくするという考え方が主流です。これは間違いではありません。これと混合しがちですが、「わからないから頼む」のとは別問題です。
独立、起業をした人であれば会計処理をこの状態にしてしまっているケースが多いです。どれが経費になるのか、どうやれば節税になるのかを税理士レベルで把握しておく必要はありませんが、ある程度の仕組みは理解しておかなければ、節税以上の費用を払ってしまったり、税務調査が来たときに十分な対応ができず、更に余分な費用を払ってしまうようなことにもなりかねません。
会計処理を楽しもう
もしこれから独立・起業しようと考えている人には、ぜひ会計処理を楽しむことをオススメします。貸方に何を入れれば良いのか、借方はどうすれば良いのか、勘定項目は何が適切なのかなど、最初はワケのわからないことばかりかも知れませんが、1つずつ丁寧に進めていけば何ら問題はありません。慣れてしまえば中高の数学の方がよっぽど難しいと感じるほどです。
また、会計ソフトの性能も年々高くなっているため、そのすべてを網羅していなくても十分に貸借対照表から損益計算書、決算書まで作り上げることができます。年額で見れば3〜5万円程度かかるものですが、税理士さんに月額数万円払うことを考えたら安いものですし、知識を身に着けながらできるということを考えれば、最初の1年は是非とも挑んでみるべきです。
少しでも経験すれば、ある程度の知識が身につきます。ありがたいことに仕事が軌道に乗って忙しくなれば、そのタイミングで税理士さんや会計士さんへ頼みましょう。全く何をやっているのかがわからない状態で頼むよりは安全ですし、人選びの見極めもできるようになります。
ですが、それを過信してはいけません。あくまで士業を専門としている人たちの知識レベルではなく、経営者として最低限の知識しかないということは自覚しておかなければ、中途半端に詳しいことが命取りになってしまいます。
税金ゲーム
法人税や源泉徴収税、住民税や所得税など、色んな場面で色んな税金管理が発生します。これに関しても、最初の1年はぜひ自分で体験してみることをオススメします。
多くの人が事業を初めた際に「節税」を意識します。ですが素人知識で取り組んでも大きな節税にはつながらず、むしろ危険な綱渡りになってしまうことがあります。なので、最初の頃は「どうやったら税金を払えるのか」という気持ちで払うことに対して意識を向けてみると良いでしょう。そうすれば、いつ何をしなければいけないのか、どういった税金がかかっているのかが少しずつ見えてきます。
払うことに慣れてくれば、次は「どうすれば安くなるか」が自然と見えてきます。そこで初めて節税の取り組みが本格的にスタートするのです。
事業を始めると、それに付随して取り組まなければならないことが山積みになりますが、それをどれだけ楽しめるかが、知識を身につけることに繋がります。どうしてもわからないときは、税務署へいけば相談に乗ってくれますし、もし税務調査が来たとしても、取り組みが評価される「実力テスト」だと考えておくぐらいで構いません。
悪意ある取り組みはもちろん評価されません。ですが、自ら精一杯の取り組みは指摘されて追徴課税される結果となったとしても、十分評価に値します。その教訓を次のシーズンへつなげるための調査だと考えなければならないのです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「起業・独立をしようと考えている人に向けた具体的なアドバイス3選」をご紹介しました。
最後に今回のポイントを整理しておきましょう。
理由にこだわらない
知らないからやってみる
わからないことは頼まない
せっかく挑戦するのであれば、楽しまなければ意味がありません。そして楽しむための秘訣は、バカ真面目に取り組むことです。
これから独立・起業をしようと志している人は、ぜひ参考にしてくださいね。