「電話対応って難しい・・・」
「クレーマーに日々苦しめられている・・・」
サラリーマンなど電話対応を業務している人にとっては大きな悩みではないでしょうか。
今回はそういった方に向けて、過去多くの理不尽クレーマーと向き合ってきた経験を元に「電話対応必勝法!理不尽クレーマーに強くなる秘策」をご紹介します。
クレーマーから学ぶ
もしネットショップを作る場合、「自分がお客さんの立場だったらどうするか」という客観的視線を持ちますよね。
他のショップはどのようなデザインにしているのか、どういった流れで作られてるのかなどを少なからず参考にするはずです。
そのことを学びたい時は、まず自分も当事者になることが最も実践的かつ理解が出来るのです。クレーマーに対応できる能力を身に着けたければ、まず自分がクレーマーとしての立場を理解することから始まります。
とは言っても、「ではクレーマーになってみましょう」とはなかなか言いづらいものです。理不尽なクレームは営業妨害にもなりますし、悪質なものであれば犯罪行為となる場合もありますので注意が必要です。
当事者になってわかること
私は過去、「クレームを入れる仕事」というのをしたことがあります。
これは職種というわけではなく、業務の一環としてそういった役割を担っていたに過ぎません。
勤務していた会社で業務で使用するものを注文したのですが、その過半数が写真とは似ても異なる商品が届き、品質に関してもお世辞にも良いとは言えませんでした。そこで、私がその販売会社にクレームを入れる役割になりました。
やってみると分かりますが、クレームを入れるというのは意外にも難しいということが分かります。
購入した商品のどの部分が良くないのか、本来ならどうあるべきなのか、それを何故クレームとして入れたのか(返品が可能なものはわざわざクレームを入れる必要がないため)、結果どうして欲しいのか、ということを明確に伝えなければいけません。
売るという視点ではないものの、クレームの内容をアピールし、自分の納得のいく結果へ持っていこうとするのは、一種の営業でもあるのです。
Amazonが教えてくれた
件数も多く、その注文先もまばらだったため、複数の業者へクレームを入れていました。そのほとんどが「すみません」と言い、お客様ファーストで考える対応をしていたので、完全に「クレームを入れたもん勝ち」といった状態でした。
ですが、とある1件のクレームだけは別でした。それはAmazonのお客様サポートセンターのとある女性のことです。
Amazonで購入した商品はいくつかあったので、何度かクレームを入れましたが、その1人の女性だけは違っていました。
こちらに入れているクレームに対して揺らがず、堂々とした対応で最後まで返答を続けたのです。
商品の不備を伝えると「返送手続きをしてください」と言い、なぜこういった商品が混ざっているのかと問えば「商品を見てみなければわかりません」と答えました。
冷静に考えれば当たり前ですが、それが多くの人はできないのです。
クレームを入れれば、まず最初にそのことについて謝罪をします。これはその女性に関しても同じことでした。ですが、その後も何かと謝罪をしていればどんどんと攻め入られるだけなのです。
確認しなければわからないことは、まず正規の手順を踏んでもらうことです。そしてそのお客さんの言っていることが真実で、それが販売側の非で間違いなければ、そこで正式に謝罪をするという流れがベストです。
もしこれを崩してしまうと、理不尽なクレームに押された際に防戦一方になり、不満だけを抱える結果になってしまうのです。
揺るぎない結論
私が新卒で入った会社での業務は、電話対応が基本でした。
マニュアルもなく、最初はクレーマーのような方から言われる放題で、それに冷静な対応ができなかったのが事実です。
ですが、何度も繰り返して慣れ、クレームを入れる立場を経験し、Amazonの女性サポーターと戦ったことで、理不尽なクレーム対応には一切屈することがなくなりました。
話術が向上したわけではありません。あくまで、同対処すべきかという本質に気がついただけなのです。
絶対に曲げてはいけない
物事には結論があります。理不尽なクレーマーに対応するためには、その結論を絶対に曲げないということが最重要です。
私がAmazonの女性サポーターへクレームを入れたケースであれば、女性サポーター側からすれば「返品されてきた商品を確認しなければわからない」という結論が絶対にブレなかったのです。
どんなことを言っても、どんな要求をしても、その結論が揺らがなければ弾き返されます。もし確認ができれば、その結果に応じて対応をするだけなのです。
私が対応した理不尽クレーマーのケースを1つご紹介しましょう。
提供しているサービス以上に、過剰な要求をしてくるモンスターペアレントのようなお客さんがいました。ですが、それがあまりにもエスカレートしてきたので、別のサービスを探してもらうようにと提案したところ、ヤクザのような威圧感を出した方が出てきて凄んできたのです。
正直びっくりしましたが、Amazonの女性サポーターから学んだ直後だった私は、「これ以上のサービス提供はできない」という結論を貫き続けました。
この結論さえブレなければ
- サービスに満足いかない
→ 別のサービスを探してもらう - 過剰な要求はしない
→ 現在のサービスを続けられる
ルートは上記の2つかないのです。
こういった時に「なぜできないのか」という質問は必ずとんできます。
ですが、物理的に可能であったとしても、それを「サービスとして提供する」と決めていなければ、できないものはできないのです。
1+1の答えが解っていたとしても、それを答えてはいけないというルールがあれば、問われたとしても絶対に答えてはいけないのです。
堂々と話す
電話でのクレームだからこそということもありますが、相手が目の前にいなければ、こちらの動揺を見せないこともできますし、凄まれたとしても所詮はただの声に過ぎません。
だからこそ、常に堂々と話す必要があります。
もし「生意気だ」と言われても、「そう聞こえたのであれば失礼しました」と返せばいいだけです。論点をずらされた場合は、「そちらについてはまた別の話となりますので、本題の方を」と返すべきなのです。
どれだけ暴言を吐かれようと、堂々と話し続けることを止めてはいけません。なぜなら、反応が無いものに対してアプローチを続けるほど、辛くしんどいことは無いからです。
どんなことでも、継続勝負をした場合は「終わりがない」と思った方が負けになります。だからこそ、相手にそう思わせることが勝機を手にすることができます。
もし機会があれば、クレームを入れることを経験してみてください。その人が全く揺らがなければ「意味がない」「終わりがない」と感じてしまうはずです。
正しい意見に逆らわない
クレームを受けた場合で気をつけなければならないのは、正しさがどちらにあるかです。
完全にコチラのミスで相手に非がないのであれば、それは正式に謝罪すべきです。それ以外のことをクレームに交えて来た場合は上手くかわさなければなりませんが、正当な意見は受け入れなければいけません。
論破という点で考えれば、話の誘導や論点のすり替えをすることで切り抜けられるということも可能ですが、あくまで理不尽なクレームには堂々と対応すべきで、屈してはならないということが本質だということを忘れないで下さい。
話を冷静に聞いて熟考した結果が、こちらの非だと気づいた時点で、きっぱりと謝るようにしておきましょう。
それがトラブルをエスカレートさせないための基本でもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「電話対応必勝法!理不尽クレーマーに強くなる秘策」についてご紹介しました。
新卒で電話対応に日々苦戦している方、いつまで経っても電話対応が慣れない方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。