テレビのコメンテーター、討論番組の出演者で活躍するほとんどの人は物知りだ。
あなたも「よくそんなことまで知っているな」と思ったことはあるだろう。
現代で起業して成功し続ける人のほとんどが、常に新しい情報を取り入れている。
そして得た情報に対して、歴史情報と照らし合わせ、自分なりの意見や解釈を導き出している。
ビジネスの最前線で活躍する人の多くが「雑学力」が高い
中にはそれを「常識」というレベルまで昇華させている人も少なくない
今回はその「雑学力」を身につける方法について解説する。
これを実践して、あなたも現代ビジネスの最前線へたどり着こう。
圧倒的雑学力
あまり意識をしていなくても、雑学力は鍛えられる。人間は身の回りから、自然と多くの情報を取り入れているからだ。
親しい友達とは、長い時間いてもある程度話が続くだろう。それは趣味嗜好が一致しているという以上に、ある程度一定量の情報を脳へストックしているからだ。
毎週20時間分の雑学を貯蓄する
とある心理学者が研究で、人の頭の中にあるネタの総量を試算したところ、平均して20〜30時間程度のストックがあることがわかった。
これは、同じ人と20時間ほど一緒にいれば、完全にネタが尽きてしまうということだ。
1日に20時間、雑談に時間を費やすことは殆ど無いだろう。社会人であれば休憩時間と始業終業、会議待ちの時間等も含め、長くても3時間程度。週5日継続すると15時間分の雑学が消費されることになる。
大抵の人は、1日3時間の雑談はできないというだろう。それは、ストックされている20時間がアップデートされていないからである。
ビジネスの最前線で活躍する殆どの人は、常にアップデートをし続けている。それは、ニュースや書籍から情報を取り入れることにより、最新のものを20時間備え続けているということだ。
知識の不要な会話
雑学にはそれなりの知識量が必要になる。ニュースや書籍から情報を得たとしても、それに関連する情報がクモの巣状に広がっている。それをすべてカバーするのは、長い時間で形成してくしかない。
こういったときに使えるのが「回答のない会話」だ。
合コンなどの場面ではよく使われる手法だが「どこまでが浮気?」などと言った個人それぞれに回答が異なる会話では知識を必要とせずとも広げることができる。なぜなら、そこに知識が介入する要素は少なく、それぞれの経験談や感覚的なものが内容を占めているからだ。
その中で、「実は〇〇は浮気と認められて、慰謝料を請求できたケースがあるらしい」などと言った雑学を少し交えるだけで、話の展開は進んでいくことになる。
雑学で100%を補うのではなく、そういった会話の中のエッセンスとして使用することで最低限の雑学量で対応ができるという例だ。
身につけるための継続
何事も身につけるためには、一定の継続が必要だ。一朝一夕では手に入らないことが多い。そのためには習慣づけをする必要がある。
1日に1冊の読書をする
常に文庫本を最低1冊持ち歩くようにしておこう。電車の待ち時間や小休憩を使って、インプットすることが雑学力を鍛えるためには重要だ。スマホで完結させるのであればKindle等の電子書籍を活用するのもいいだろう。
1冊の本に書かれている内容を、全てインプットする必要は無い。そうしようとすれば、1日1冊というペースは負担になってしまう。1冊の本の中で、本当に必要な情報は2割にも満たない。なので、何よりも目次にしっかりと目を通しておき、気になったポイントを重点的に吸収するような読み方をすると良いだろう。
また、付箋を持ち歩いて置くこともポイントだ。必要だと思ったポイントはしっかり読み込んだ上で、付箋をつけておくことで再度振り返りが容易になる。
他にも、日頃からニュースに目を通すようにしておこう。全文読む必要はなく、見出しの1文を見ておくだけでもいい。気になったものは内容に目を通せばいいだろう。そうすることで、最新の情報を吸収し続けることができる。
“知らない”を潰し続ける
会話の中、読書の中、ニュースの中で知らない表現や単語が出てくれば、すぐに調べる癖をつけておこう。前項でも説明したように、情報はクモの巣状に広がっているため、いろんな情報を得れば得るほど、他の関連情報が必要となってくる。
そこで、なんとなくの理解で進めていくと、せっかく得た情報自体もなんとなくの理解で終わってしまうことが多い。
身につけるためには、それぞれの意味をしっかりと理解しておくことが最低条件となる。そのためにも“知らない”を見つければ、どんどんと潰し続けていこう。
雑学を雑談へ変化させる
せっかく得た知識も、いざ実践で使えなければ意味がない。一方的にインプットしても、そのほとんどがアウトプットに連動していないため、ここで少し工夫が必要になる。
引き出しを分けておく
雑学をインプットした後は、雑談というアウトプットが必要になる。そのためにはしっかりとしたカテゴライズをしておこう。
友達や同立場の人に対して広げる雑談であれば、配慮は少なくても良いかも知れない。しかし、上司やお客さんの前ではそうはいかない。
「笑いになる雑学」があれば、「できると思わせる雑学」もある。上司やお客さんで必要になるのは圧倒的に後者が多いだろう。
使うべきポイントをしっかりと分けておき、相手が興味のある話題に適したものを取り出せるようになることが、雑学力としては要となる部分だ。
実益を備える
ただ興味のある話を提供するだけでは、退屈しない人だという認識で終わってしまいかねない。だからこそ、一部の雑学には実益を持たせて置く必要がある。
ゴルフが好きな人に対して「先日の雑誌で読んだのですが、〇〇というスイングご存知ですか?」という話題を提供したとしよう。もし相手がその雑誌を読んでおらず、スイングのことを知らなければ、相手にとってその情報は実益になる。知っていれば、その話題で盛り上がることができる。
こういった実益を兼ね備えていれば、この人からいろんなことを聞いてみたいと思ってもらえるようになる。
ただ自分が好きなことを雑学としてインプットするのではなく、幅広い分野に触れて情報を取り入れ、その価値を見出しておくことも大切ということだ。
まとめ
雑学と言っても、ただ物知りであればいいというわけではない。取り入れた情報を取り出すこと、そして自分がもつ過去の情報と照らし合わせ、自身の意見を持っておくことも大切だ。
また、自分が気に入られたいと思う場面で使える雑学を得ておくことが雑談や商談の際に、大きな「武器」となる。
雑学力はコミュニケーション能力の根幹となる部分だ。これを常に更新して高めていくことで、ビジネスチャンスは近づいてくるだろう。